これまでの日本代表の感想

ハンガリー戦までの私の感想は、
ジーコの目指すサッカーは
あまりにも理想が高すぎるということ。
サッカーの理想の形は
ポジション不定でその場の最良の判断で
11人が動くサッカーで、
その為には11人が常にシンクロしていて
ミスがまったく無いチームでないといけない。
しかしそんなのは現代では無理。
こんなサッカーは理想を超えた理想。
スーパーサイヤ人を超えたスーパーサイヤ人の誕生の確率に近い。
現実的に考えると
11人がシンクロすることはありえないので
ポジションを決める必要がある。
ボール奪取は二人以上で連動する必要があるので
どこでどう追いこんでいくのか細かく守備戦術を決め、
攻守が連動したサッカーにおいては
そこからどういった攻撃をするのかも決めなければならない。
しかしジーコのサッカーはポジションのみ決めており、
理想の高いサッカーを実現する為に能力(特に攻撃)の高い選手を集めて
あとは個人の自由な判断に任せている。
その為、
結果として攻守のバランスが悪く、
攻撃は単発で躍動感は無く、
守備は拙い連携でなんとかオーソドックスな形を保ってるだけで
有機的なサッカーはまったく見られなくなった。
確かに有機的に機能した時もあり、
その時は素晴らしいサッカーを見せたのだが、
常にそれを見せるのは今の日本代表には厳しい注文だ。
やはり戦術を決めて組織的に向かうのが現実的なサッカーだろう。
ジーコはあの鹿島を一から築き上げた指導力は素晴らしいと思うし、
黎明期に鹿島を自らのポケットマネーでPR活動をしたりして
日本のサッカーのレベルアップ、
知名度のアップに力を尽くしていると思う。
代表監督就任も
世界における日本の知名度アップの意味もあるのかもしれない。
しかし、これ以上有機的なサッカーができないのであれば続けるのは厳しい。